若輩者の威厳

閲覧数:661 ビュー 文字数:2595 いいね数:0 0件

コムさん(男性 30歳 大阪府)から投稿いただいた「お悩み解決体験談」です。

現場の作業員として働いていたコムさん。

コムさんが入社した会社は働いている人の平均年齢の高い、高齢化が進んだ会社でした。

そんな会社に一人の若者が入社したということで、コムさんは一躍脚光を浴びる存在に。

その扱いにむず痒さを感じつつも、みんなの期待に応えたいという一心で仕事に邁進していました。

入社から8年の月日が流れ、コムさんは現場でもNo,2の管理職に昇進していました。

しかし、管理職になったことで今までは感じてこなかった社会の厳しさを味わうようになります。


私は、中小企業に働くごく普通の30歳サラリーマンです。

サラリーマンと一言で言っても現場の作業員的な役割をしていました。

私の入社した会社は、特に高齢化が進んでおり、新卒などはもちろん中途採用などもあまり行わない(募集がこず行えなかったのか)会社でした。

私の所属していた事業所は平均年齢50歳と、作業員としてはかなり厳しめな年齢層でした。

当時20歳だった私は、社内でもかなり目立った存在でした。

特に何かできるわけでも知識もない私がただただ”若い”というだけで脚光を浴びることとなり、すこしむず痒い気持ちになりながらも期待に応えたいという一心で仕事に打ち込みました。

先輩のタバコやコーヒーの銘柄を覚えるところから、先輩のこなしている業務を見て覚え、いい方は悪いですが昭和のおじさんたちは特に多くを語ってはくれず、背中を見て育てと言わんばかりの教育だったため、毎日先輩や上司の仕事を見て盗む癖をつけていました。

管理職になって味わった社会の厳しさ

そうして8年の月日が流れ、28歳になった私は事業所の中でもナンバー2のポジションに座れるまでになりました。

従業員の管理から現場管理をこなすようになり、先輩ばかりだった5年前とは違い、後輩や部下ができるなど5年間でかなりの変化をしていました。

私としてもとても充実した日々をすごしていましたが、従業員の管理、現場の管理といった”管理”という仕事は、若干25歳の私にはまだまだ経験値が絶対的に足りませんでした。

従業員からは現場内で起きた従業員どうしの愚痴や発注者様への愚痴、現場からは品質や工程等の問題から多数のクレームを受けることとなり、社会の厳しさを身をもって味わうこととなりました。

後輩、部下といっても歳がひと周り以上離れた相手に指示をしたりするのもかなり私の中でストレスでありました。

しかし、そんなことも言っていられないのも事実なので、指示をするとその場は頷いて聞いてくれるのです。

しかし私としては「この若造がえらそうに」と心の中で思われているようでならなかったのです。

それもそのはずで、その方々は年齢も経験も私よりも長く知識も多くもっているのです。

ここまで、読んでいただいた方は感じているかもしれませんが、私に経験・知識がないのになぜ事業所のナンバー2になれたかが気になるところですが、正直なところ年齢・知識がある方たちはこれ以上のポジションアップを望んではおらず、デスクワークを嫌っており、責任のある業務をするならば一作業員のほうが、気楽ということでまだ若い私が、このポジションに就くことができました。

以上の経緯があり私の実力ではなく”年齢”が評価されたこともあり、私は今に至ります。

どうしても従業員からの目や評価が気になってストレスでした。

そのため、私からでる言葉は曖昧なものが多く、常に顔色を窺い自分の意思で話すことができませんでした。

それは、従業員にも伝わり余計に私の劣等感を掻き立てるのでした。

若さを言い訳にするのを辞めて自信を持つことにしたら…

このままでは、いけないと感じた私は、どうにかしなくてはと打開策を考えました。

その中で私は、”若い”ということについて考えました。

私は若いために苦労してきたと感じていましたが、頼りない若輩者のナンバー2では従業員も不安になるのではと感じました。

なので、私はまず”若い”ということを言い訳にしないことを決めました。

そして従業員と話すとき指示をするときには、できるだけ言い切るように心がけました。

そうすることで自身の発言に自信を付けてみえるようにしました。

そして、知識については”若い”というのを利用し、かつての後輩力を活用しベテランの従業員から知識を借りながら自分なりの判断で指示をするように考えました。

そうすることで、私より知識のある従業員を自分の知識に変えることができました。

そんな意識の切替を行い。

仕事に臨むことにし2年が過ぎ、、、

私は、30歳になり同会社の事業所長にまでなれました。

そうです、そうした意識改革をし2年間。

名実ともに従業員からの信頼も集め、充実した業務にあたることができております。

私は、しばらくはこの”若い”というワードに時には苦しめられながらも利用して暮らしていこうと考えております。


コムさん(男性 30歳 大阪府)、お悩み解決体験談のご投稿ありがとうございます。

自分よりも年齢が上の部下を扱うということは想像を絶するような苦労があるのでしょう。

コムさんもかなり悩んでいたようですね。

年上相手というだけで気持ちも萎縮しやすいですし、部下側も年下の上司に対して指示に従いたくないという変な自尊心を持っている人も多いはずです。

そのような状況でも支持をしっかりと伝え、仕事を円滑に進ませなくてはなりません。

そこでコムさんが行った打開策は、「若さ」という言い訳を捨てて、自信をもって指示を出すということでした。

これが功を奏したようで、充実した気持ちで業務をこなすことが出来るように。

コムさんのような状況で苦しいでいる方がいるのであれば、この体験談から学び、意識改革をしてみては如何でしょうか?